2015年3月24日火曜日

Wiiリモコン+Arduino+LEGO でラジコンを作る(1):材料選定

もくじ
  1. Wiiリモコン+Arduino+LEGO でラジコンを作る(1):材料選定
  2. Wiiリモコン+Arduino+LEGO でラジコンを作る(2):DCモーターを動かす
  3. Wiiリモコン+Arduino+LEGO でラジコンを作る(3):USB Host Shield で Bluetooth ドングルを使えるようにする
  4. 【完成】Wiiリモコン+Arduino+LEGO でラジコンを作る(4):WiiリモコンでDCモーターを操作する


子どもと一緒に遊べるものを作っています。
電子工作のおもちゃと言えばやっぱりラジコンですね。

とは言え、子どもが小さいとコントローラーの操作もなかなか難しかったりします。
そこで、Wiiリモコンの加速度センサでラジコンを操作してみました。

Arduino を Bluetooth 経由で Wii リモコンと接続し、駆動系はDCモーターを使います。
Arduino でおもちゃを作る際に使えると便利なポイントが色々と含まれていますので、Arduino の練習としてもちょうど良いのではないでしょうか。
出来るだけ初めての方にも分りやすいように説明していこうと思います。

完成するとこんな感じ。


制作の流れはこんなところでしょうか。

  1. 全体の構成を決めて材料調達

  2. ArduinoでDCモーターを動かす

  3. USB Host Shield で Bluetooth USB ドングルを使えるようにする

  4. WiiリモコンでDCモーターを操作する


早速、全体構成について説明します。
ArduinoWiiRemoteRC_fig1.jpg

ラジコンを自作する場合、タイヤよりもキャタピラの方が断然簡単で安上がりですので、
本体は LEGO のクレーン車についているキャタピラを使います。

というのも、タイヤの場合はサーボモーターでステアリングを作っていく必要があるのですが、
キャタピラだとDCモーター2個で左右転回を作れるので部材が安く済みますし、
フレームも結構イイカゲンで大丈夫です。

Wiiリモコンとの通信は Bluetooth です。
Bluetooth で繋ぐだけであればArduino用のBluetoothモジュールを使うという手もあるのですが、
今回はあえてUSB Host ShiledとPC 用 Bluetooth ドングルを組み合わせて Bluetooth 接続しています。

この構成にしておくと、うっかり飽きてしまってもドングルを Raspberry Pi に挿して転用したり、
USB Host Shield にデジカメを繋いで MTP (Media Transfer Protocol) で制御したりという逃げ道があって安心!
・・・という言い訳が可能です。

ここからは構成する材料について順番に説明していきます。


Wiiリモコン


どこのご家庭にでも1つや2つは余っているであろう(?)アレです。
お持ちでない方は今回の制作は見送りましょう。
わざわざ買ってまで作るほどのものではないです。



レゴ テクニック クローラー・クレーン 9391



何でも良いのですが、このクレーン車が一番安くキャタピラとフレームが手に入ります。
・・・だったはずなのですが、なぜかいまは9千円近くする場合があります。
1年前は2千円程度でした。
円高恐るべし。
安い時に買いましょう。




Arduino UNO


初めて Arduino を購入される場合は Arduino UNO がお勧めです。
どのサイトでも UNO をベースに説明が書かれていますし、Shield も比較的手に入りやすいです。
また将来、Arduino互換機を自作する際にも Arduino UNO が1台あるだけでかなり捗ります。

私の最初の Arduino は Phisical Computing Lab さんのエントリーキットでした。
ブレッドボードやUSBケーブルなどといった Arduino 開発に必須のパーツのほか、
抵抗やLED、スピーカーが入っていてこのセットだけで一通りの練習ができるようになっています。




USB Host Shield


これがなかなか曲者です。
Circuits@Home 互換のものを購入するのが無難かもしれません。

私は Sparkfun のものを購入したところ、Circuits@Home のライブラリと互換性がなくて
基板上のラインを改造する羽目になりました。
それはそれで若干テンションが上がるので、はんだ付けで表面実装基板と戦いたい方にはお勧めです。

どうしても Sparkfun しか手に入らなかった場合はこのサイトに詳しい改造方法が載っています。




Bluetooh USB ドングル


あえて USB ドングルで Bluetooth 接続を実現します。
メーカーは Planex 一択。
安いです。それだけの理由です。
すでにドングルをお持ちであればそれを流用すれば良いと思います。




スマホ用バッテリー


Arduino UNO を PC から切り離して動作させるために使います。
機種は何でも良いのですが、次の条件を満たしたものを探すと良いかと思います。

  • 電源コードを外せる。もしくはバッテリー部分に電源プラグを収納できる。

  • Arduino UNO より小さい。出来るだけ薄い。

  • USBケーブルを交換できる。
    ��Arduino Nano などの小型モデルや Raspberry Pi2 では micro USB なので)


モータードライバ


DC モーターを制御するためのドライバICチップです。
2個必要です。

秋月電子通商で買えます。


電池ホルダー


DCモーターに給電するために使います。
Arduino の駆動と DC モーターの駆動は別系統で Arduino に入力する必要があります。

Arduino に USB 給電されているからと言って、Arduinoの出力端子でモーターを直接駆動してはいけません。
消費電力オーバーでArduinoが壊れてしまいます。

このあたりについては次回以降で詳しく説明します。

電池ホルダーは何でも良いのですが、お勧めは単3電池4本が横並びに入るものです。
エネループ(1.2V)を4本直列すると4.8Vになるので、実はUSB給電の代わりにArduino のピンソケットから給電して動かすとバッテリーを1つにまとめられます。
・・・が、この方法は全体がコンパクトになる一方、電圧が不安定になるためそのまま使い続けるのはあまりお勧めしません。

Amazonでも購入できますが、秋月電子通商で買った方が圧倒的に安いです。


タミヤツインモーターギヤボックス


当然ながら、なくてもモーターは回せるのですがキャタピラを動かすほどのトルクが出ないです。




という訳で、締めて1万円程度で材料が揃いました。

「普通にラジコンを買った方が安くて簡単じゃねーか」
なんて言ってはいけません。

ラジコンを手に入れるのが目的なのではなく、作って遊ぶことが目的なのですから。

それに、今回使う材料はどれもバラせば別の用途に使えるので飽きても安心です。
という言い訳で自分を説得します。

次回から実際にラジコンを作っていきます。


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